第三楽章・猫のメッセージ

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 そしてその夜の三日後、涼子はその男の子と再会し、最初の時以上に警戒したが、猫は涼子の敵意を緩和させ友好的なな雰囲気を醸し出す。  一方、友太は少女と猫の群れに興味を持ち、夜な夜な想像力を膨らませてパソコンでネット調査した。ひきこもっていた時期もあり、情報収集は得意で重要な証拠を発見して三ツ沢上町駅で待ち伏せする。  その日の夜間授業を早めに抜け出し、駅前の自販機で缶コーヒーを買って辺りを見回していると、突然ベンチの横に黒猫が現れた。 「うわっ」  友太が驚いて飲んでいたコーヒーをこぼし、黒猫は嘲笑うように軽くジャンプして走り去り、公園の通りから現れた猫の群れの列に加わる。  先頭には野島涼子がいて、前回と同じく猫たちを引率して駅の方へ歩いて行く。それを見た友太は慌ててコーヒーを飲み干し、空き缶を自販機の回収ボックスに投げ入れ、列に駆け寄って最後尾の三毛猫の後ろにつく。 『チッ……』  涼子はそれをチラッと見て顔を顰めたが、スピードは変えずに改札口へ向かう。大きめの帽子を被り、黒縁のメガネをかけ、ヘッドホンを首に掛けてリュックを背負い、駅員に声をかけられる事もなく改札を抜け、階段を降りてホームへと列になって進む。
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