サマー・バレンタイン

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中等部のころ、僕は中学では珍しい“外国語科”といったシャレオツな学科に属していた。 英語の他におフランス語を勉強し、副担任もおフランス人だった。 シュルルプレ、ジュテームマダーム、ショウシュウリキ、タンスニゴンゴン、ムシコナーズ! 日常の会話はだいたいこんな感じ。 エスプリが香る青春時代であったが、僕の青春時代はブルボン朝の華やかさとは程遠く、漆黒に彩られていた。 一番の原因は、 クラスの男女比が、 5(メンズ)対35(ガールズ) であったこと。
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