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呆然と立ちすくむ高瀬はみて、僕は、10月終わりにに文化祭があったのを思い出し、
「昨年もあったけど、文化祭で食べ物を売るための検便じゃないかな、気の早いヤツが持ってきて、持ち帰るのがめんどうくさいから、押し込んだんだよ。高瀬を狙ってのことじゃないよ」
「そうかな・・・、だといいけれど」
ロッカーにウ○コをぶち込まれて、だといいけれど、と穏やかに話すこの男の感情は理解し難かったが、とにかく、人畜無害の埼玉県代表のようなこの優男のロッカーにウ○コをぶち込んだ犯人だけは許せなかった。
僕は、ビニール袋を掴み、ゴミ箱にドカン!と投げ込んだ。
「高瀬! いこう! 体育の授業、はじまっちまうぞ!!」
僕は、このときの自分を最高にクールでカッコイイと思った。
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