わろし

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目覚めたら病院。 担任が訪ねてきてそんなことをいうから。 俺はまだまだだとさらに思った。 しばらく様子見だというから、2週間ほどそこにいたけれど、見舞いに来る友人も家族もいない。 あるのは仕事と勉強をせねばという焦燥感。頼んで勉強道具だけはもってきてもらって、そこにいる間ひたすらやった。 医者からはやめろと言われたが、これが生きがいなのだと笑えばため息とともに出ていった。 次の日からカウンセラーが来るようになりまた絶望した。 笑顔で流して健康さをみせる。 俺はWHOの定義に準ずる元気さだ。 何日かしてからこなくなってほっとした。 そしてなにも知らされないまま退院した。
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