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だけど、僕は水無月が好きだ。
雨が奏でる音色、色とりどりに美しい紫陽花、その濡れた葉に嬉しそうに留まる、雨蛙やカタツムリ。
たまに晴れ間が顔を出すと、七色に輝く虹が橋をつくる。
この美しい水無月を君も探索してみないか?
僕はいつものように、傘をさして家を出て、水無月を探しに行く。
僕の家を出ると、すぐ側に橋がある。
その橋は、以前川が氾濫し新しく造りかえられたものだ。
その時に川幅を広げる工事をして、可笑しな事になった。
それまでは、川の終わりから向こう側が隣町だったのに、隣町側に川幅を広げ、橋を新たに造った為、住所の区分として、橋の半分がこちらの町で残りの半分があちらの町になった。
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