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「私に八つ当たりしないでよ。そんなこと言うと泣いちゃうんだから……」
アマノウズメノミコトは上目遣いで涙を浮かべながら夏鈴を見つめた。
「その手にはひっかからないよ。ウズメちゃんってさ、そうやって天照さんを落としたんでしょ? 泣き落としは卑怯だぞ」
「えへ。ばれちゃった? こうやってか弱く涙を浮かべながら呟いたら大体の男は私の言いなりよ。タイミング命だね」
天野岩戸に引きこもった天照大神を説得したのはアマノウズメノミコト。
伝承では魅惑的な踊りで惹きつけたとされているが、真相は単なる泣き落としだった。
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