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そうこうしている内に、彼女たちも「恋」をする年頃になった そんなある日のこと 彼女たちの15歳の誕生日パーティーに呼ばれた僕は、いつも通り、彼女の部屋を訪れた めでたい日だというのに、空は真っ暗で、今にも雷雨になりそうな天気だった 半分こにしたものがあふれる部屋に、三人で向き合って座る 「誕生日おめでとう、あかり、あいり」 と、同じプレゼントが入った袋をそれぞれ二人に渡す 二人は、「「ありがとう」」と満開の花のような笑顔でかえしてくれた そして、二人は、ふふっと目を合わせて、僕のほうを見て言った 同じ笑顔、同じ声、同じタイミングで 「「あのね、わたしたちね、あきらくんのことが好きなの」」 「「だからね、半分こにするね?」」
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