第1話 創設者の死

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『薄毛さん、父は殺されたと聞きました。行ったどういうことなんですか?』 薄毛『だれが薄毛だ!!』 『薄毛さん?』 薄毛『・・・。すまない慣れないもんでね。』 『あなたの名前ですよね?』 薄毛『いや、私には名はない。昔の記憶がないんだ。死んで名をもらった。薄毛哲郎という名をね… 薄毛はどうやら私のコンプレックスみたいで過剰に反応してしまうんです。 で、君の父ですか? 前沢車掌はちょうど別の車掌さんが運転を担当したとき、その辺を歩いていた。 一瞬の出来事だ、乗客のうち何人かが力づくで前沢車掌を拘束し、1人がナイフで刺殺した。』 ・・・・・。それは一体どういう事件なんだ? ダイナミックすぎて逆に訳わからんぞ? 薄毛『その事件を担当したのが修羅という警官だ。彼は所轄というのは名ばかりで、れっきとした警視庁の人間だった。彼はこの事件の究明に勤しんだ。 拘束した複数の人間の素性はすぐにバレた。ヘルプウールをひどく恨む人間たちだった。死者の純粋な想いを復讐という言葉でねじ伏せて行う商売なんぞ潰れてしまえ!!と吠える団体だった。死者の魂を大切にする宗教の教えか何かを貰った宗教の方だったのでしょう。 実際に刺した、実行犯はその宗教の教祖に当たる人間だと聞きました。 "ヘルプウール宗教"と呼ばれる宗教団体です。ヘルプウール商会はここから取ったと言われています。死者の魂を大切にするという共通の教えのつもりで拝借したのでしょう。 そこに怒った"ヘルプウール宗教"はいませんでした。ただ、死者を冒涜するような真似をするという商売が気に食わなかっただけだと聞きます。 ただそれだけなのに、あの騒動。我々はそれらを"ヘルプウールの呪い"と呼んでいます。あの騒動はまだ終わっていません。ヘルプウール信者は"ヘルプウールを潰そう"そう意気込んでいます。貴方はその創設者の息子です、狙われますよ? 幸い修羅が守ってくれます。"修羅"と呼べば来るでしょう。念じれば元に戻れます。』
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