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『なんね。
アンタ、まだ子供やん。
色気づいとらんで、しっかり勉強せんね』
もしかしてこの声は?
そういえば、どことなくエコーがかかってる。
ってことは……神様に間違いない!
「か……神様、わかってます。
ただ、あの子の事が気になって、勉強に身が入りません。
どうか、助けてください!」
『しゃーないねぇ
やったら、半分だけ手伝っちゃるけん』
「半分だけ?」
『そうっちゃ。
アンタ、男の子なんやけ、
あとの半分は、自分の力でがんばりぃ』
気がつくと、僕はなぜか、いつもの帰り道にいた。
すると、あの子が、イチョウ並木を歩いてくる。
彼女は、珍しく犬を連れていた。
これは、きっと神様がくれたチャンスだ。
よし、話しかけてみよう!
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