拒絶

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その日は休みだった 着物の女の夢しか覚えていない 僕は気になって1階の僕の部屋の窓の壁を見る なにもない ホラー番組でよく見る手形や足跡、幽霊の痕跡と言えるものは何一つなかった 僕は安心して友達の家に遊びに行った 夜 同じ夢を見る 窓の1階の壁を着物の女が ピタリ…ピタリ…ピタリ… タイルの感触が伝わる 2階……3階……4階…… ゆっくりと僕の部屋に近づいてくる 5階……6階……7階…… そこで初めてマズイという感情と恐怖が出てくる 8階……9階………10階…… 窓のへりに手がかかる 起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ 僕は必死に寝てる僕に声をかける だが届かない へりから髪の長い女が顔を覗かせる 目を覚ます その日起きると全身下着まで汗だくで心臓がバクバクしていた 学校へ行くと友達が登校していた 休み時間、僕は川の石の話をした、するとやっぱりいらなくなってその日に捨てたと言う 僕は着物の女が夢にでて来ないかと聞く 友達は見たことがないらしい 僕だけのようだ もしかしたら気にしすぎなのかも知れないと思い、もう考えない事にした 夜 今日も同じだ だが女は川にいる すると ズズズズズズズズズズズズズズズズ すごい早さでこちらに這いずってきた 今までの遅さが嘘のようだ マズイ怖いマズイ怖いマズイ怖いマズイ怖い もう壁に来ている ペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタペタ 壁も一気に這い上がる 寝てる自分の心臓がバクバクしている ピタッガツッ 窓のへりに手がかかる 鍵をかけていた窓がガラッと開く ヌーーーーと着物を着た女が部屋に這い入る 着物の女は上から見て僕を見る そして寝てる僕の方に向くと手を伸ばす ギャアアアアアアアア 僕に触ろうとした瞬間着物の女は悲鳴をあげ消えていった それ以来着物の女は見ていない
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