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「へぇ。ミアンにしてはずいぶんと力説しているじゃない。
……でもねぇ」
「でも、にゃんにゃの?」
「主張そのものは、聴くに値するんじゃないかなぁ、と思うわん」
「有難うにゃん」
「問題なのは物語のほうよ。
ミアンの力説に相応しい内容だったとはとても思えないわん。
どうにもアンバランスな気がしてならないのわん」
「ミーにゃん。
誰かがいいましたのにゃん」
『誰かって誰なのわん? どこでなのわん?」
「面目にゃい。ちと忘れたのにゃ」
「もうどうしょうもないのわん。
それで? なんていったわん?」
「ええとぉ……そうにゃそうにゃ。
『シーザーを理解するためにシーザーである必要はにゃい』とにゃ。
にゃらば、こうもいえるんじゃにゃいの?
シーザーに教えるからといってにゃ。にゃにも教える者がシーザーか、
それ以上のエライさん(=偉人)でにゃくてもいいんじゃにゃの?
……ってにゃん。
それとおんにゃじでにゃ。
力説するからといってにゃ。
にゃにもそれに相応しい物語でにゃくてもいいんじゃにゃいの?
要はきっかけにゃ。
相手が正しい道を進んでくれるきっかけとにゃるのにゃら、それでいいのにゃん」
「なんか……悔しいけど、綺麗にまとめてくれたわん。
ミアン、エライわん。アホなのに、よくぞまとめたのわん。
敬を表して、今までのことは綺麗さっぱりと、
水に流してあげら………あげられ……あげられる……かもね」
「ずいぶんと悩んでいたのにゃあ。
ということはにゃ。
ミーにゃん。少しは怒りを和らげてもらえたのにゃん?」
「まぁ少しはね」
「ミーにゃん」
「なにわん?」
「ごめんにゃ」
「…………ぷふっ。ミアンったらぁ。謝らなくたっていいわん。
本当はね。ちょっぴりだけど、楽しかったの。
またお芝居をやる機会を造ってくれたら、喜んで参加してあげるわん」
「ミーにゃん……」
「さぁ物語は終わったのわん。
ミアン、精霊の間へ帰ろう。イオラが待っているわん」
ぱたぱたぱた。
「楽しかった……。
ミーにゃんにそういってもらえることがウチにはにゃによりも嬉しいのにゃん。
幸せにゃのにゃん。
有難うにゃ、ミーにゃん」
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