不愉快なモーニングMiss

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「わかんない。まずはヤスくんがいない時に部屋に行ってみる。おばさんも協力して」 「うん。わかった」 おばさんという強力な協力者を得て、第二段階コンプリートだ。 作戦は次の段階へ。第三段階は康宏を実家へ帰らせることである。 まず、私が康宏に『おばさんと偶然会ったが、康宏に帰ってきてほしがっている』という旨のメッセージを送信。 そしてほぼ同じタイミングでおばさんからも『帰省している郁美ちゃんとたまたま会った。あんたもいい加減帰ってきなさい』というような内容のメッセージを送信してもらう。 実際はこうしてお茶会をしながら送っているのだが、偶然を装うことで、鋭い康宏にも私とおばさんが共謀していることがバレにくくなるはずだ。 おばさんとふたりで「ああでもない」「こうでもない」と返信内容を吟味しつつ、帰省を渋る康宏と何度かやりとりした。 やっと彼から『わかった。一度帰るよ』という返信を勝ち取ると、作戦は次の段階に入る。
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