半分の世界とハリネズミの夜

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よくよく観察してみると、月から放たれる光のすじの中に、金色の糸がまじっているのが見えた。 輝く糸のはしっこは、猫の細長い尻尾のように、窓の桟のところにひっかかってゆらゆらしている。 ぼくはそれをつまみ上げると、ゆっくり自分のほうへとたぐりよせた。
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