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警察庁に入ると、中にいたのは受付の方と大勢のサラリーマンみたいな方達だった。
「私、今日からお世話になります北國澪ですが……。」
「あっ、北國さんですね!警察学校で優秀だったって噂がありますよ。担当は…沓澤さんだわ!呼ぶから待ってて!」
「あ、はい!」
妙にフレンドリーだった。それが1番気になった。
警察ってこんなにフレンドリーなんだろうか。
なんだか想像とちがう。
もっと堅苦しくて、怖いイメージがあったから。
そしてやって来た沓澤さんも優しそうな感じの男性だった。
いや、何方かと言えば可愛い系かもしれないと思えるぐらいだった。
「よろしくお願いします!」
「わ、わたしの部署は?」
「えっ?あっ、説明してませんでしたね。公安ですよ。」
「え?」
「公安警察です。」
「ほ、本当ですか?」
「ええ。」
わたしが格好いいと思っていた諜報機関の公安なんて……。
夢にも思わなかったから嬉しくて舞い上がりそうだった。
わたしは沓澤さんに連れられて、部屋に連れていかれた。
刑事の部屋とは裏腹に、コンピューターが沢山あった。
「あなたの席はここです。」
指さされたのは、真ん中の席だった。
「あ、はい。^_^」
ひたすらパソコンが並んでいて、誰もいなかった。
少し違和感がある景色だった。
けど、これぞ公安なんだろうか。
「説明します。えっと、まず公安だということは秘密です。誰にも言ってはいけません。あとは、沢山の情報を管理すると同時に、色々なところに国際的に潜入してもらいます。危険が伴います。資料、情報は外部に持ち出さないでください。あと…………。」
長い長い説明が終わると、沓澤さんはパソコンを開け、わたしに1つの動画を見せた。
その映像は銃撃戦のようだった。
怖かった。現実でこんなことがあるなんて怖かった。
目を離したくなるぐらいだった。
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