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温科は浅見のスルーを全く気にせず、淡谷との新居に心躍らせていた。
もうすぐ、温科は淡谷と結婚するのだそうだ。
「営業一課に行ってきます」
俺は企画書を持って、営業一課に向かった。
営業一課は、主に部品を扱う部署で、電気部品などを扱っていた。
営業では花形の方で、大口顧客も多い。
「氷花、今度は何の企画をしてきたの」
営業一課に行くと、柴田が声を掛けてきた。
柴田は、昼飯仲間で、たまに一緒に飲みにも行く。
柴田は、B級グルメに詳しく、隠れた名店にも詳しかった。
「浅見さんに、俺、ばい菌みたいに扱われているのよ。
居心地が悪いので、半ば逃げて来た」
営業一課の隅には、ミーティング用のテーブルがあった。
俺は、そのテーブルに資料を広げる。
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