6.

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「お買い物頼み忘れたものがあって、でも電話しても千紘もお兄さんも出ないから、私も買いものに行こうと……え?」 男三人の視線に、梨那さんは戸惑った。 「ああ、ごめん、この脳筋馬鹿の所為で気付かなかった」 千紘が言う。 「誰が脳筋馬鹿だ。つか、え? 女の子? 一緒に住んでる? え? 先輩、バイ?」 佐々木が言う。 「まあ、俺はどっちで気にしませんが」 「俺はバイじゃないし、この子は千紘の彼女だ」 俺は頭を抱えて言った、なんか訳が判らない状況になってきた。 「女いんのに、先輩を独占すんじゃねえ!」 「関係ねえだろ! どっちも好きなんだよ!」 「俺は先輩一筋、やった、俺の勝ち!」 「あーもう、うるさい! 恥ずかしいからとりあえず家、入るぞ!」 「この脳筋馬鹿を家に入れるな!」 「うーん、そうなんだけど、この騒ぎは恥ずかし……」 「あ、私は買い物行ってきます」 「あ、うん、いってらっしゃい、今日はそのまま帰ってもいいよ」 「いえーい、先輩んちー!」 「俺の家でもあるからな!」 「ノープロブレムー、ご招待感謝します」 「来んな!」 「千紘、もういいから……」 「よくねえ!」 結局喧嘩は止まらない。 なんだかなあ……千紘の気持ちが確かめられて嬉しいのもあって、つい微笑んでしまう、それを見た千紘にまた怒鳴られ……。     
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