ここからは自己責任で――

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 実はこの話。  続きがあるんですよ。  この後、この話を聞いた得意先の方のうち、二人が同じ体験をしたんです。  そして、地元に帰って来て、飲み会の席でこの話をした後……その場にいた五人のうち、三人のもとにあの女が現れたのです。 ”まさか、そんな馬鹿な話があるわけがない”  そう思って、詳しく話を聞くと…… 「金縛り」「髪の毛の長い女」というポイント以外は詳しく彼女のことを話したつもりはなかったんですが、話してはいない筈の、ある「特徴」までみんな同じだったんですよ。  裂けているくらいに真っ赤な大きな口や、色の無い不気味な目だけではなく、じわり――じわりと這い上がってくる真っ白な手の先に、ある筈のものがついておらず、ぶにゅぶにゅ、じゅくじゅくとした【肉】が露わになっているという点までもが、全て一致していたのです。  ここまで読んでくださったアナタ。  もうお気づきですよね?  そうなんです。  彼女。  この話を聞いた人に、「伝染(うつ)るんです」よ。  アナタも気を付けてください。  もしも。  もしもですよ?  この幽霊と波長があってしまったら。  もしも、アナタの存在を彼女が感じ取ってしまったのだとしたら。  もしかしたら、今夜あたり。  アナタの元に、彼女がお邪魔するかもしれません。  特に、最近お疲れ気味のアナタはご注意を。    既に憑かれているかもしれませんよ?  ほら。  ギシィッ――  ギシィッ――  寝ているアナタのすぐ傍に、既にいるかもしれません。
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