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「透瑠は清史さんのお気にいりなのよ。将来的には自分の右腕にしようと思ってるらしいの。つまり、これから先もあの女との縁が続くのかと思うとね……」
それは想像以上に大変だと思う。
「透瑠も馬鹿よ。あんな女と!」
その言い方は透瑠のことを心配しているように聞こえた。
「……愛理は透瑠のこと、もう怒ってないの?」
「そりゃあ、あの時はね……」
カップに口をつけて飲んだ愛理がカチャンとソーサーに戻した。
「今だから言うけど。茉麻とのことがなけりゃ、私が透瑠をもらってたよ」
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