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どう見ても、彼の視線は私に向いている。
それは自惚れ?
それでも鏡状に反射する窓越しに彼を凝視する。
途端にバチンと弾くような音が聞こえた気がした。
彼と目が合った瞬間だった。
なのにすぐに逸らされていく目。
あぁ、やっぱり運命感じてたのは私だけか……。
私が犬なら、今間違いなく私の耳は残念そうにがっかり感満載で垂れ下がっていることだろう。
自身の感情が耳と尻尾で丸分かりだなんて。
犬じゃなくて良かった。
変なところで冷静にそう思った。
お願い、もう一度こっちを見て……。
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