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『報われない』
そう感じることは人間必ずしもあるだろう。
だが、俺はそれが人一倍多いと思う。
俺は現在高校生。中学生までの方なら、
さぞキラキラした生活を送っているのかと
羨望しているかもしれないが、実際は楽しくも
なんともない。
進学校で勉強も大変だし、部活も勝利主義で
楽しさなんか、とうに消え失せた。
友達がいないこともないが、学生ノリというやつが
しんどい。
しかし、俺が一番嫌なことが
“正当に”評価されないことだ。
要領がいいやつだけが、褒められるこの社会には
ウンザリだ。
そんなことを脳内で愚痴りながら、学校から
帰宅途中
「吉岡優季さんですよね?
あなたの不遇な人生やめませんか?」
白衣姿の素知らぬ男が声をかけてきた。
俺は宗教勧誘か怪しいバイトかと思い、
素通りしようとしたが、
あることに気づく。
なんで俺の名前知ってんの?
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