カラオケ

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その後は楽しく歌い続け時間も経ち、部屋についている電話から退室10分前のお知らせがきました。 延長されますか?の問いに、どうしようか迷っていたら 『お客様?失礼ですが、今もお一人ですか?』 と、聞かれました。 「はい。そうですよ。」 ぶっちゃけ、またかよ。と思いました。 すると、店員さんが電話の向こうで、小声で、あれー、おかしいなーと言っているのが聞こえてきました。 すると、また店員さんが 『今、お一人なんですよね?』 いいかげん、イライラして 「そうですよ。さっきからなんですか?」 と強めに言うと店員さんは 『いや、実は先ほどから 電話越しに、赤ちゃんの泣き声が聞こえるんですよ。』 サーっと背中が寒くなりその場で固まりました。 部屋の電話が鳴った時は、いつもカラオケの画面の音を消しているので、会話の音声しか届くわけがないのです。 すぐに店員さんに部屋を確認しにきてもらいました。 部屋に来た店員さんは、やはり不思議な顔をしてましたが、青ざめていたであろう僕の顔を見ると、何かを察したように退店で宜しいですね?と聞いてきました。 そのまま、支払いを済ませ退店し振り向くことなく家へ帰りました。 そのカラオケ店には、それから行くことはありませんでした そして、やはり間も無くその場所は、いつもの空き店舗になってました。 もし、よく建物の変わる場所があったら、それは立地の悪さなど説明できる理由があるとは限りません。
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