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醜いことは罪だ。
はっきりとそう思える。
美しさの反対に醜さがあるとすれば、やはり光に相対するのは影であり闇なのだ。
心の底から湧き上がってくるどす黒い感情は、洋平の心の臓を激しく脈打ち、川を逆流する濁流よろしく呼吸を妨げる。
苦しい。息苦しい。
そうなのだ。
醜いことは、苦しみの感情以外に何があろう。
洋平は幾千万回と味わった苦々しい唾を荒く飲み砕くと、窓枠のサッシから目を逸らして外を眺めた。
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