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世界は酒場に
ギルボアは空になった酒瓶をゆっくりテーブルの上においた。
「嬢ちゃん、まだいたのか?さっさと帰んな」
「ギルボアさん、お願いです。話だけでもお聞きください…!」
少女はギルボアにせまる勢いで懇願する。
「なんで俺が嬢ちゃんの話を聞かねばならんのだ?…そもそも、おまえさんは誰なんだ」
「それは…その今は言えません。しかし私はある方の紹介であなたの元へと参ったのです」
「だれだい、そいつは」
「アイリス将軍です」
「アイリス将軍…?アイリス…。アイリスってあのアイリスか…!?」
「はい、その方です」
「そうか、そうか…。あいつ将軍になったか…!…で、あいつは『いい女』になったか?」
「ええ、とても魅力的で素敵な方ですよ」
「そうか、そうか。あのアイリスが将軍かぁ」
ギルボアは嬉しそうに顔をくしゃっとして懐かしむように笑った。
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