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「だってさ、姉ちゃんなんかに嫉妬するようになったらよっぽどじゃん」
「……そう？」
「そりゃそうだろ。まぁいいや。とにかく、ちゃんともう一度未来ちゃんと話した方がいいよ。何か、お前が好きになった女の事逆恨みしてる感じだったし」
「わかった。いろいろごめん」
豪との電話を切り、憂鬱な気分で溜め息をつく。
正直、未来がこんなにも別れる事に納得してくれないなんて。
もっと簡単に、自分の思うように事が進むと思っていた。
……そう簡単にいくはずないよな。
未来は多分、豪に話を聞いてほしくて豪の家まで行ったわけじゃない。
多分、未来が会いたかったのは、莉菜だ。
前に俺が莉菜の名刺を大事に持っていた事を、未来なら絶対に覚えているはずだ。
きっと、俺の好きな女が莉菜だって事に薄々気付き始めているんだろう。
だから、それを確かめたくてわざわざ莉菜に会いに行った。
未来が莉菜にまた接触する前に、何とかしないと。
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