183人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
「俺、このまま泊まっていこうかな」
「え……」
「ウソ。冗談だよ。そろそろ帰るから」
本当は、帰りたくなんかないけど。
このままここに泊まったら、間違いなく熱のある彼女に手を出してしまう自信がある。
まぁとりあえず消毒は出来たし。
まだ理性のある内に帰った方がいい。
「明日の店の予約は?」
「明日は……午後に3件予約入ってるけど……」
「熱下がらなかったら、明日は休めよ。バイトの子に頼んで」
「……うん、そうする」
「じゃあ豪に気付かれる前に帰るかな」
名残惜しい気持ちを引きずりながら、ゆっくりと立ち上がると、シャツの裾をキュッと掴まれた。
「私が眠るまで……傍にいてくれないかな」
「……」
「傍に……いて下さい……」
……ヤバイ。
……可愛すぎる。
最初のコメントを投稿しよう!