抱いてきた敵対心

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夜、愛しい彼女からメールが届く毎日。 『今、家に着いたよ』 昔から絵文字なんてほとんど使わない、シンプルな彼女のメール。 でも、ゴチャゴチャしていない感じが莉菜らしくて、俺は好きだった。 まぁ、もしハートマークの絵文字が使われていたら、それはそれで俺は絶対嬉しくなるんだろうけど。 莉菜は、俺が心配している事をちゃんとわかっているからか、律儀に毎晩欠かさずメールをしてくれた。 メールが届くのは、大体いつも同じ時間。 ちょっとくらいの誤差はあるけど、ほぼ同じと言ってもいい。 「椿、何携帯見てニヤニヤしてんの?」 「……してませんよ」 「例のイトコの子からのメール?頬、緩みすぎだよ」 「……」 『類、まだ仕事中なの?無理しないでね』 仕事の合間に、莉菜からのメールを見て自然とにやけてしまう怪しい自分。 たった一言のメールだけで、残業、めちゃくちゃ頑張れる気がする。
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