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昨夜の莉菜の衝撃的な発言。
長年の友人だったあの人が、莉菜に想いを伝えてしまった事実。
莉菜はあの人の事を男として意識した事なんて今までなかっただろうけど、これからどうなるかなんて、誰にもわからない。
「あ、そうだ。類が今日ダメなら、賢君飲みに誘ってみようかな」
「え」
「じゃ、また電話するわ。お疲れー」
「ちょ……」
当然豪は、いつものように俺の言葉なんか聞かずに電話を切った。
「……」
豪とあの人の仲が良いのは昔からの事。
豪は、あの人と莉菜が付き合えばいいのにって昔からよくふざけながら言っていた。
きっと豪はふざけてなんかいなくて、本気でそうなる事を望んでいるはずだ。
「本当にどうして今更……」
だけどどれだけ考えたって、俺に出来る事なんて一つしかない。
何があっても、莉菜を諦めない。
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