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「ちょ、何言って……!」
「気持ち良いなら、声、我慢しなくていいのに。何今更恥ずかしがってんの?」
布団で一気に自分の身体を隠した私を、類は不満そうな表情で見つめた。
「……そういう事言わないで」
「隠したってムダだって。俺、莉菜が先に寝た後も莉菜の身体見てたんだから」
「だから、そういう事言わないでってば……」
本当に、類といたら調子が狂う。
でも、そっか。
私達昨日、結ばれたんだ。
「今、何時?」
「6時半」
6時半なら、仕事へ行く支度をするまでまだ時間はたっぷりある。
あ、でも、一回自分の家に帰宅してシャワーに入って、着替えて……。
「俺、今日仕事休みだから送って行くよ」
「え、いいよわざわざ……別に電車で帰れるし」
「いいから、送らせてよ。で、莉菜が仕事終わる時間にまた迎えに行くから」
「え……」
「少しでも、一緒にいたいんだよ」
類は、私の唇を指でなぞりながら、甘えるような口調で囁いた。
ドキドキし過ぎて、心臓が痛い。
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