果てしなく甘い夢

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昨夜も散々愛を確かめ合ったのに、結局今朝もお互いを求め合ってしまった私達。 類は私がシャワーを浴びている間に、朝食まで作ってくれていた。 「ウソこれ、類が作ってくれたの?」 テーブルの上には、半熟のスクランブルエッグとトースト。 それに、サラダとヨーグルトまで用意されていた。 「これぐらいしか用意出来なかったけど。昨日ちゃんと米炊いておけばよかった」 「充分だよ!よくこんな半熟で作れるね。美味しそう」 「でも莉菜、本当は朝食は和食派でしょ」 そう言いながら類は私の目の前の椅子に座った。 ていうか、私が朝はパンより米派だって事、どうして類は知ってるんだろう。 普段の朝は時間がなくてトーストと目玉焼きとか、ヨーグルトだけとか簡単に済ませてしまう。 本当は余裕があれば、朝食は絶対和食がいい。 白いご飯に、お味噌汁、焼き魚に納豆と海苔。 そこにプラスでたらことか筋子があれば……。 「更にご飯にたらことか魚卵があれば最高でしょ?」 「……何で知ってるのそんな事まで」 トーストを一口かじりながらそう聞くと、類はニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
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