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そんな子供じみた嫉妬心を胸に抱えながら、この日の3日後、諸橋さんと莉菜の職場の子を会わせる日が訪れた。
場所は莉菜の店の近くにある居酒屋。
俺と諸橋さんは、莉菜達よりも一足先に店に到着して席についた。
時間は夜22時。
莉菜の仕事が終わる時間に合わせたから遅めの開始時間になってしまったけど、諸橋さんは一切文句を言わなかった。
「なぁ、今日の俺、どう?きまってる?服とかダサくない?」
「諸橋さんはいつもオシャレだから大丈夫ですよ。それより……」
俺は諸橋さんの隣に座っている人に視線を向けた。
「何で宮本さんまで来てるんですか」
諸橋さんの隣には、何故か当然のように宮本さんが座っていた。
「だって椿の彼女も来るんだろ?一応挨拶しておかないとと思ってさ」
「挨拶なんて……」
「それに気になるんだよね。いつもクールな椿がそこまで夢中になっちゃう女性がどんな人なのか」
前にこの2人には、莉菜に想いを寄せている事を語ってしまった。
今更ながら、あの日の事を後悔する。
「ミヤ、言っておくけどお前俺の出会いの邪魔すんなよ!」
「わかってるって。邪魔する気なんか100%ないから」
頼むから、面倒な事にだけはならないでほしい。
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