三章

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 俺は孝くんに今日は新人の女性を連れてお見舞いに行く事をメールで伝えると軽く茶化されたが一連の騒動に巻き込まれてるかもしれないと伝えるとごめんとだけ書かれたメールが返ってきた。  昼前に脇坂さんから講義が終わったと連絡が来たので昼食ついでに病院近くの飲食店で待ち合わせることにした。  脇坂さんを迎えに行っても良かったのだが学友等から俺が彼氏と間違えられたら脇坂さんも困ると思ったからだ。 「ごめんねなんかムリヤリ同意させちゃった感じで誘っちゃって」 「いえ、ムリヤリではなかったですよ…」 「そう!?なら良かった…実はいつも俺たちが仕事をしてる病院に先輩が入院していてるんだけど…脇坂さんにも関係がある話だから会ってもらいたいんだ」  俺と脇坂さんは食事を終えて孝くんの所に足を運んだ。  孝くんの事故と西田さんの話を聞き終えた脇坂さんは少し震えていた気がする。 「それで…あの…山田さんにも不幸な事が起きたのですか?」 「いや…俺にはまだ起きていないけれど…孝くんに確認したいことがあって…」  孝くんに目線を送ると不思議そうな顔をしていたので洗い場の部屋の奥で事故を起こす以前に物音を聞いていないか確認した。 「物音かぁ…そういえば事故を起こす前日に聞いたかもしれないけど…病院を出てから事務所に向かうまでの記憶があやふやなんだよな」  憶測だった部分が孝くんの発言により確信へと変わっていくが昨日、物音を聞いている脇坂さんは気が気ではなく走って部屋から飛び出す。  俺は孝くんに詳しい話は後ですると言い残し脇坂さんを追い掛けて外で泣いている脇坂さんを見つける。
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