四章

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 無数の遺体は中田さんの血に反応したのか次第にそちらの方に動き出したので俺はその隙をついて部屋から逃げ出し勝手に溢れ出してくる涙を拭いながら梨沙の待つ更衣室へと走った。 「梨沙ここから逃げるぞ?」  俺は更衣室の扉を開け叫ぶように指示する。 「……梨沙?」  俺は反応が無い状況に不安な気持ちにかられながら一歩また一歩と梨沙に歩み寄る。 「梨沙…怒っているだけだろ?」  俺が座り込み梨沙の両肩を掴みながら問い掛けると頭だけが180度反転して目玉が飛び出るほど目が開いてニタっとさせてこちらを見る。 「うわぁぁ~」  俺は叫び声と共にそいつを突飛ばし逃げようとしたが足をがっしりと捕まれる。 「アタシノアソビアイテ」  俺は蹴飛ばそうとしたが細い腕なのに足がびくとも動かせない。  俺が必死に抵抗しているとそいつは俺の足を引っ張り俺の上に跨(また)がるように座り込む。 「フフフ…キョウハオモシロイカオヲミセテ」  そいつはその言葉の後に俺の首を徐々に力を入れながら締め始める。  なるで人間万力の様に締められていき首から上が膨れ上がる感覚になって意識が無くなっていくのがわかる。 (あぁ~俺、このまま死ぬんだな…………)
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