君と密室の中で

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「ちょっと莉菜に話があって」 「莉菜さんに話?それって長くなりますかー?エステの時間も予約しちゃったから、早くお風呂行きたいんですけど」 何の悪気もない亜美ちゃんのその発言に、軽く舌打ちしそうになるのを何とか抑えて口を開こうとした瞬間。 その発言に、またしても莉菜が賛同してしまった。 「そうだ、予約してるんだよね。……類ごめんね、後でちゃんと時間作るから」 そうやって莉菜に申し訳なさそうに謝られると、無理に今、場所を変えて話すなんて出来そうにないと思ってしまった。 「……わかった。じゃあ、後で」 だけど引き返す前に、これだけは莉菜に言っておきたかった言葉を伝えた。 「莉菜」 「何?」 「誰に何を言われても、俺の言葉だけ信じていれば大丈夫だから」 勘の鈍い莉菜がこの言葉で何かを感じ取ってくれたかどうかはわからないけれど。 一応、今伝えられる事だけは伝えて、彼女達の部屋を出た。 するとちょうどいいタイミングで、宮本さんが隣の部屋から外に出てきたところだった。
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