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「おっ女性陣登場~待ってたよ!」
と、諸橋さんが持ち前の調子の良さで莉菜達を出迎えた。
ついさっきまで深刻な話をしていたとは思えない変わりぶりだ。
「あ、モロッチもう飲んでるんじゃん!ズルい!私達の分は?」
「もちろんちゃんとあるって。ほら亜美ちゃんはビールでしょ。ミズホちゃんは?」
「じゃあ、私もビールもらいます」
青木さんは諸橋さんからビールを受け取り、そのまま諸橋さんの隣に座った。
「莉菜ちゃんは?何飲む?」
「あ、私は……」
そこで俺は冷蔵庫で冷やしておいた桃の缶酎ハイを莉菜に手渡した。
「莉菜は、コレでしょ?」
莉菜が好んでよく飲んでいるお酒はメーカーまで知り尽くしている。
ここへ来る途中に立ち寄ったコンビニで買った酎ハイを渡すと、莉菜は満面の笑みを見せてくれた。
「これ……類、買ってくれてたんだ」
「莉菜、そればっかり飲んでるから」
たまには他のものも飲んだりすればいいのに。
莉菜は一度ハマるとそればかりしばらく連続で満喫するタイプだ。
正直、そんなにハマる程旨いか?と思うものもあるけど莉菜の中では格別らしい。
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