君と密室の中で-2

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「待てって椿!隣行ってどうするんだよ。もうとっくに莉菜ちゃん達は寝てるだろ」 「莉菜がヤバイかもしれないんです」 その言葉を残して、俺は部屋を飛び出し隣の部屋のドアをノックした。 だけど何の反応もない。 俺の勝手な妄想だったんだろうか。 もしそれなら、それで終わってくれた方が当然いい。 何もなく、莉菜がこの部屋で眠っていてくれるなら。 ただの俺の過剰な妄想で終わるなら……。 そう願いながら何度もドアを叩いていると、カチャッと鍵の開く音が聞こえて、扉が開いた。 眠そうな顔で俺に姿を見せたのは、莉菜ではなく亜美ちゃんだった。 「何だ椿さんかぁ……何なんですかドアガンガン叩いて……凄い迷惑なんですけど」 「莉菜は?ちゃんと寝てるの?」 部屋の奥を入口から覗き込んだけれど、当然真っ暗で見えるはずもない。 俺はただ、亜美ちゃんの言葉が返ってくるのを待った。 「え?莉菜さん?……あれ、ていうか、椿さん……莉菜さんとホテルのBARに行ったんじゃないんですか?」 ……ホテルのBAR? その瞬間、胸の奥に締め付けられるような痛みが走った。
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