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「あーあ……それにしても、俺のミューズは一体どこにいるんだか。何でこんなに俺、彼女出来ないんだろ。椿、莉菜ちゃん1週間俺にレンタルしてよ」
「無理です。ていうか、何ですかそのレンタル制度」
「いーじゃん！俺もあんな足が綺麗な彼女欲しいよー！」
諸橋さんの恋人の基準は何なんだ。
いや、考えるのはやめておこう。
「諸橋、焦るな。お前なら1人でも生きて行けるよ」
「何だよそれ……普通こういうときって、お前ならその内彼女出来るって慰めてくれるんじゃねーの？」
「そう言ってもう何年もいないのが実情だろ」
冷静に、そして的確な返しをする宮本さんの話を聞きながら俺は黙って頷いていた。
「ミヤ！お前だってもうすぐ彼女いない俺の仲間入りすんだからな！」
諸橋さんがそう吐き捨てると、宮本さんは若干曇った表情を見せながら。
「……そうだね。……そのときは、俺の事も慰めてよ」
と、寂しそうに呟いた。
女性のこういう寂しげな表情は今までも何度か見た事があったけど、男性のこういう表情はなかなか見る機会はない。
だからか余計に、俺の胸までズキッと小さく痛んだ。
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