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「まぁ、小悪魔的な部分も含めて全部好きなんだけどね」
「小悪魔って……私にそんな要素ないでしょ。美月が聞いたらきっと笑うよ」
「あの人なら笑うだろうね」
でも、それでいい。
莉菜が他人にはそう簡単に見せない部分は、俺だけが知っていたい。
独占していたい。
小悪魔的な要素を持つ莉菜なんて、誰も知らなくていい。
「でも莉菜、自分が言ってる意味わかってる?」
「何が?」
「だから。同棲するっていう事は、互いの家族にも一応俺達の関係を話すって事。俺達はもうとっくに大人だけど、莉菜はそういう事、ちゃんとしてないと嫌だろ?」
もうお互い大人だからって、家族に内緒にしたまま一緒に暮らし始める事には抵抗があるはずだ。
それに、内緒にして同棲を始めたとしても、いつか必ずバレるときがくる。
それなら、予め最初に話しておいた方がいいに決まってる。
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