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助けられた私を抱きしめて類が涙を見せた瞬間、類の私を想う気持ちがダイレクトに伝わってきた。
彼を、幸せにしたいと思った。
彼を、守りたいと思った。
彼と一緒に、幸せになりたいって心底思った。
いつでも仕事優先の私だったけれど、何よりも類を大切に生きていきたいと思ったんだ。
この先何が起きるかなんて誰にもわからない。
だから、一緒にいれる時間はなるべく共有したいし、彼の傍にいたい。
今まで同棲なんてした事のない私は、1人で暮らす事に慣れてきたけれど、これからは類の傍にいる時間を増やしていきたいと思う。
「まぁ、ケンカになったら俺が姉ちゃんの味方になってやるよ」
「豪……ありがとう」
私と類の事に、豪を巻き込みたくはない。
でも、豪が味方してくれるなら、だいぶ心強いのは事実だった。
「そのかわり。姉ちゃんは俺の味方してくれよ頼むから」
「豪の味方?」
「俺、愛と結婚しようと思ってんだ。ちょうど良いから今日その話母さんと父さんにしようと思って」
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