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「け、結婚!?」
「姉ちゃん……そんな驚く事じゃねーだろ」
「だって……ていうか豪、親に結婚の意思を伝える前に、そういう大事な事は愛ちゃんに先に伝えないと」
「プロポーズなら、昨日したよ」
「……本当に?」
まさか、あの豪が。
小さい頃からやんちゃで、親に迷惑ばっかりかけてきた豪が。
プロポーズとか、そういう大事な手順をすっ飛ばしそうな豪が、ちゃんとプロポーズしたなんて信じられない。
「で、愛ちゃんの返事は……」
「もちろん、OKだったよ。即答」
「良かったぁ……良かったね豪!」
私は電車の中にいる事も忘れて、豪に抱きついてしまった。
「ちょ、姉ちゃんやめて。マジすげー恥ずかしいから」
「……ごめん」
仕方なく豪から離れたけれど、嬉しい気持ちは一向に収まらなかった。
豪と愛ちゃんは付き合いも長かったから、いつか結婚するんだろうとは思ってた。
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