想像以上の反応-2

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「じゃあ母さん、俺らそろそろ帰るわ」 よし。 でかしたぞ、弟よ。 こういうとき、豪は割と空気を読まずに思った事を口にしてくれるから助かる。 豪が空気を読まないせいで、今まで何度かピンチな場面に遭遇した事はあったけれど、今回だけはグッジョブ。 「あら、もう帰っちゃうの?お父さん帰ってくるまでいればいいのに」 豪に先陣を切ってもらったら、後は簡単。 私はいかにも申し訳なさそうに言葉を繋げた。 「ごめんね。本当はもうちょっといたいんだけど、あんまり長居したら帰り遅くなるから。明日の仕事の準備もあるし」 「本当、薄情な子達ね。あ、ちょっと待って。帰るならこれ持って行きなさい」 そう言って母は冷蔵庫からいくつかのタッパーを取り出した。 中には、私と豪の好物のおかずや惣菜がギッシリと詰められていた。 「え、お母さん……これ全部、わざわざ作ってくれたの?」 「どうせ2人とも、家でまともな食事食べてないんでしょ」 母の言う通りだった。 豪はまだ愛ちゃんがたまにご飯作ってくれるからいいけど、私は夜はほぼコンビニかスーパーのお弁当。    自炊する余裕なんて、ほとんどない。
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