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「でも類と一緒に住むまでにはちゃんと作れるようになっておかないとなぁ……」
と、独り言のように呟くと、すぐにその言葉に母が反応してきた。
「え？一緒に住むの？」
「え？うん。あれ、さっき言わなかったっけ」
「付き合ってるとは聞いたけど、一緒に暮らす予定があるなんて言ってなかったわよ」
母は相当呆れていたけれど、結局類との同棲も特に反対はしてこなかった。
良かった。
予想外に、今日は類に良い報告が出来そうだ。
こんなに簡単に認めてもらえるなら、もっと早く言っていれば良かった。
「あ、あと野菜も持って行きなさい。それから果物も」
「え、お母さんもういらないって。お母さん作ってくれたおかずだけで十分だし。ね、豪」
「うん。つーかさ、そんなに持てなくない？俺達、車で来たわけじゃないし」
「袋に入れれば持って行けるでしょ。待ってなさい、今用意するから」
どうして実家の親って、帰り際に大量に荷物持たせようとするんだろう。
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