何度でも君に恋をする-2

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素直に諦めるしかないと思っていた。 例え、父ともう一度話をしたとしても、結局は類との未来は諦めなくちゃいけないんだと思っていた。 そしてそれは、当然類も同じなんだと……思っていた。 「悪いけど、俺そんな聞き分け良くないから。だからこの3ヶ月、意外と忙しくしてたんだよ」 「……類は何を……」 何をしていたの? 私が一歩も動けずにいた間、類は……。 「どうにかして、これからも莉菜の傍にいれる可能性を模索してた」 「……っ」 「で、まずは実家に帰って両親と話してきたんだ。そのあと、莉菜の親にも会っていろいろ話聞いてきた」 「お父さんと何を話したの……?」 聞きたいようで、でも聞くのが怖い。 きっと私はまだ、全てを知らない。 何故、父が母を裏切ったのか。 全てを知ってしまったら、平静ではいられなくなりそうで。 本当に、親子の関係が途切れてしまいそうな気がした。 だから、避ける事しか出来なかった。
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