何度でも君に恋をする-2

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すぅっと深呼吸を何度か繰り返した。 気持ちを、落ち着かせるために。 そして。 鑑定書の内容を、確認した。 「……っ!」 そこには、確かにこう書かれていた。 『DNA親子鑑定の結果:親子関係 肯定』 「……これって……」 「俺と父さんの親子関係がちゃんと証明されたんだよ」 「……じゃあ……」 「莉菜の父親と俺は、無関係って事」 情けない事に、私はその瞬間、号泣してしまった。 多分今までの人生で、こんなに泣いた事なんてないと言ってもいいくらいに。 その鑑定書を、くしゃくしゃに潰れるくらい握りしめながら。 言葉なんて、出せなかった。 ただ、涙しか出なかった。 だけどとっくにこの結果を知っていた類は、私とは真逆で至って冷静な様子で。 泣きじゃくる私の頭を優しく撫でながら、毒を吐いていく。 「本当、人騒がせな話だよね。俺達、ムダに凄い振り回されたと思わない?結局この三ヶ月、何だったんだって感じだよ」
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