何度でも君に恋をする-2

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目の前の光景が信じられず、私は何度も瞬きを繰り返した。 けど、瞬きを繰り返す度に、これは夢なんかじゃないんだって脳が理解していくのがわかった。 そして徐々に類は私の方へと近付き、パチンと玄関の明かりが点いたかと思ったその瞬間、しゃがみ込んで私の顔を覗き込む類がいた。 「……お帰り、莉菜」 「……」 類の華奢な指先が、涙で濡れた頬にくっついた私の髪に優しく触れた。 「……っ」 ただ、それだけの事で敏感に反応してしまう自分がいた。 「な……なん、で類がここに……」 「何でって、俺がここに来た理由なんて一つしかないでしょ」 そして類は、触れた私の髪を一筋掬い、その髪に唇を重ねた。 類の綺麗な瞳には、泣きじゃくる自分の姿だけが鮮明に映っていた。 「莉菜に会いたかったから、来たんだよ」 会いたかったから、来た。 凄く純粋で、そして唯一、どうしようもなく欲しかった答えだった。
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