憑依

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憑依

「おい、誠子。今日の夜暇か?」 私は高橋誠子、20歳。社会人2年目だ。 それで、今声をかけてきたのが、高校の時からずっとつるんでる仲間の一人寺尾卓也。20歳の大学生。 私の職場によく出没する。 私はアパレルの仕事をしているので、卓也はお客にまみれてちょくちょく参上する。 困ったヤツだ。 「うん、大丈夫だよ。」 「よしっ。じゃあ面白いところ行こうぜ。」 卓也の顔はにやけている。 男と女が夜に面白いところ… 私たちは決して、そんなやましい関係などではない。 卓也言う面白いところと言うのは、だいたいオカルト的なものが多い。 たぶん今回もそっちの類いだろう。 「いつものメンバー誘っておくから。仕事が終わるくらいの時間に迎えに来るね。」 そういい残し、卓也は誠子の職場をあとにした。 いつものメンバーとは、やはり高校の時からずっとつるんできている仲間の事だ。 男があと二人と女が一人だ。 私以外はみんな大学生なので、時間には余裕があるようだ。
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