曖昧な繋がり

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「え? マジで?」 予想以上のオーバーリアクションで驚かれ、何だかおかしくて笑ってしまった。 「マジで」と僕は答えた。 「ちょい前から様子がおかしかったの、それか」 「たぶん」 「で、片想いなわけ?」 「うん」 はあ、と小野は溜め息をついた。打ち明けられてもどうしようもないことを、打ち明けている自覚はある。それでも、小野なら、ちゃんと話を聞いてくれる気がした。 「……相手って、どんなん?」 どんな、と言われても。僕が彼について知っていることは、依然として少なかった。 「十二歳年上で、見た目はモデルっぽい感じのひと」 他にも、家族のことなどいくつか知っていることはあったが、それは他人に話していいことじゃない。 「いのり、今まで誰かと付き合ったりとかしたことないって言ってたよな」 「え? うん」 「ふ……っ」 堪えきれない、といった様子で、今度は小野が笑い出した。 「何?」 「何で、最初っから、そんな面倒なとこに行くかな……っ」 笑い声で、言葉が途切れ途切れになっている。笑い過ぎだろ、と僕は彼の手を叩いた。
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