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2章 菊間宗介
「菊。俺、遊と付き合う事にした」
「……遊って、あの職場のヤツ?」
聞きたくねーよ。
俺のモノに出来ないなら……
傷ついたまま、独りでいて欲しい。
とさえ思う。
もう何年お前を好きだったか知ってるのか?
でも……もう、終わらせよう。
いや、上手く行かずまた、ボロボロに傷ついて俺を頼れば良い。
どちらも俺の本音だ。
顔が見れず背を向けたまま、店の締め作業に取り掛かった。
コータの事だから店が落ち着いてから、話そうと思ったのだろう。
「そだよ。」
やっぱり。
最初に店へあいつが来た時から嫌な予感がしてた。
この短期間でコータの気持ちをいっぱいにさせたのは……あいつ。
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