新人睦月君 幸太郎

1/1
398人が本棚に入れています
本棚に追加
/135ページ

新人睦月君 幸太郎

「ちょ、ま、待って…」 「待てねぇ」 昨日の晩から抱き合って散々したのに、遊は元気だ。 若さ?俺身体もつかな……。 昨晩から俺の部屋に遊が泊まりに来ていた。 抱き合って……目が合って……キス。 舌が絡み合い…どちらの唾液なのか舌なのかわからない程のキスをした。 クチュクチュと音がして、身体が熱くなる。 ……チュッ、 離した口からは俺たちの唾液が糸を引いていた。 ……恥ずかしい。 俺だってこんなに遊を欲してる。 …ふと遊を見つめた視線の先にある時計が目に入った。 「やばっ!遊、ごめん俺そろそろ支度しないと」 「マジかよ。なまごろし~」 不機嫌そうだけど仕方ない。今日遊は休みで俺は出勤。 新人が入るらしく、しばらく一緒に回る事になっていた。 慌てて支度を済ませて出掛けようとすると、玄関先まで遊が起きて来て抱きしめて来た。 「ケガとか、気をつけろよ」 「ん」 俺からキスをして、家を出た。 営業所に着くと筒香さんの隣に、見掛けた事がない子が居た。 きっとこの子だ、新人。 若い。ハタチ位だろうか…… 髪は今流行りっぽく……? (俺ファッションセンス無いから良く解らないけど) セットして有り、目が二重の割にキリッとしていてクールな印象。 ドライバーと言うよりはお洒落な美容師? って雰囲気。 「おはようございます、筒香さん」 「相坂おは~こちら今日からの新人くん」 「睦月純也っす。よろしくお願いします…えっと、相坂さん?」 「よろしく。しばらくは俺と一緒って聞いてるけど、間違い無いかな?」 「うっす。お願いします」 見た目に反して体育会系? 適当に挨拶を済ますと俺たちは営業所を後にした。
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!