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向いてる? 睦月純也
ビールも3杯目になった所で、俺は気になっていた事を早速則本さんに打ち明けた。
「相坂さん、俺ってセールスドライバー向いてますかね……大学卒業してからもやりたい事見つからなくて
2年もダラダラしちまって。」
ジョッキに付いた泡に目をおとす。
「同じ高校、大学のやつらはそれなりに夢持って必死なんすよ。そいつら見てるとなんか俺だけ何にも無いみたいで。ちょっと明日の合宿でもキラキラしたヤツばっかなんで憂鬱っす」
相坂さんは話の区切りを待つかの様に、黙って俺の話を聞いてくれている。
「相坂さんはもうこの仕事長いんっすよね?俺…まだ一週間ですけどイマイチ、ピンと来てねーって言うか…」
そこまで話すとジョッキに残ったビールを飲み干した。
「そんなんでコータロの仕事時間割かないでくれる?」
突然後ろから話しかけられ振り返ると同じ営業所の則本さんが居た。
「なーんてねー。お疲れ」
「遊っ!びっくりした。来ると思わなかった!今仕事あがり?遅くまでお疲れさま」
「うす、菊さん、俺にもビール下さい。後コイツにもお代わり。あ、ビール?」
「……はい」
「あいよー。茂、ビール2つ行ける?」
オーダーが立て込んで来たのか店主はバイトらしき男性に指示を出して居た。
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