3人が本棚に入れています
本棚に追加
どんより曇った夏の夕方……
都心から離れたその一帯は、少し寂しい雰囲気をかもしだしていた。
そんなX町のN団地には、五棟が連立していた。
その入り口から最も遠いE棟にも、独身者は何人か住んでいた。
そんな中の一階の部屋に、独身の恭子は一人いた。
恭子はその日も、五時頃にその部屋を後にした。
N団地の入り口から少し離れたところにバス停がある。
そこから彼女は乗車すると半時間ほど乗って、ある街で下車した。
最初のコメントを投稿しよう!